2010/06/21

Print Stravaganza in Japan



日本初上陸!
一体何が?と思われるかもしれませんが、セプチマにて7月3日から始まる写真展「ドクター・カランカズ・プリント・ストラヴァガンザ・イン・ジャパン」のことなのです。長ったらしいタイトルですね。 なのでここは一気にストラヴァガンザと呼ぶことにしましょう。そもそもこのストラヴァガンザという耳なじみのない言葉は、イタリア語で「奇妙な・異国から来た」というダブルミーニングの言葉だそう。その意味にふさわしく、今回の展示は他に類を見ない展示になっています。
まずこの展示を企画したイギリス在住のジョニ・カランカさんという写真家の方。この方はつねづね「写真を撮る事やプリントする事はデジタル化で簡単になってお金もかからなくなったのに、展示するにはまだまだ労力もお金もかかる!」という不満を抱いておられました。そこでカランカさんはひらめいた。「世界中の人々に写真を郵送してもらって、俺んちのリビングで展覧会を開こう。」と。そこで呼びかけたところ、世界中からくるわくるわ、写真たち。結局、第1回ストラヴァガンザにかかった費用は、わずかペンキひと缶分と変わらなかったそうです。そこで話は終わりません。このブリリアントなアイデアを世界中の人たちが放っておくはずもなく、 カランカさんが集めた写真たちは次々と世界のあちらこちらを旅して展覧会を続ける事になりました。フランスでは薬局のショーウィンドーで、シンガポールではレストランで、時には廃墟を不法占拠して。などなど。

そしてこの度、世界七カ国を旅して日本はセプチマにやって来たということです。
この展示の特徴がもうひとつありまして、それは展覧会を開く毎に写真たちが各地で集められ、数を増やしていくというところ。これもユニークなアイデアです。 もちろん集められた写真たちは、その後も世界のどこかを旅することになります。ということで、この度日本でも参加していただける写真を募集しています。 テーマ、参加費、枚数制限なし。でもプリントはその後も旅をするので返却いたしません。ご了承ください。もし参加してみたいという方がおられましたら、セプチマまで郵送ください。

ということで長くなりましたが、ストラヴァガンザ開催までもう少しです。ぜひぜひ遊びに来て下さい。 3日には19時よりオープニング・パーティーもありますよ。詳細は
日本公式ホームページをご覧ください。セプチマのここにも載ってます。それではカランカさんの言葉を持って終わりとさせていただきます。ご来場お待ちしています。

回を重ねる毎にストラヴァガンザは大きくなってきたけれど、信念は初回のままです。つまり、誰にでもオープンにし、写真家の負担を最小限にし、写真を素朴に楽しむという信念。
ストラヴァガンザはおそらくインフォーマルな精神のイベントです。
ストラヴァガンザはフォトクラブでもなく、競争もなく、小さなインスピレーションを見出す喜びだけがあります。ストラヴァガンザは忘れられた段ボール箱から写真を引き出し、インターネットに浮かぶイメージに現実性を与えるイベントです。ストラヴァガンザはベニューからベニューへ、国から国へ放浪し続ける限り、そこに写真の生命を印し続けるでしょう。ーJoni Karanka